離れた場所にあるパソコンをこちらの手元で操作したい場合があるがそれにはいろいろな
方法があるようだ。有名なものとしてWindows Live Messengerなどのように、サーバーを
介して相手を招待する形で接続するタイプのソフト。もう一つはサーバーを介せずに直接
相手に接続するタイプのソフト等である。
今回は、目的としてパソコンに不慣れな人のお助けを目的としてインターネット越しに
相手のパソコンを制御することを考えようと思う。
やり方は以下を前提にフリーで使えるソフトを探した。
①直接相手に接続する。
②操作される側のパソコンの操作はすべてこちらでする。
遠隔委操作出来るソフトでフリーで有名なものにはVNCと言うソフトがある。
このVNCは有志の手によってさまざまなOSへ移植され,いろいろな派生ソフトが出ていて
配布されているようだ。
今回はその中で低速回線でも快適な遠隔操作が可能なように通信データ量を圧縮してやり
とりしているために非常に軽い操作感のフリーソフト「TightVNC」を使用して遠隔操作を
しようと思う。VNCサーバーは派生VNCの中でもサーバー(遠隔操作を受けるほう)が
WindowsXPはもちろん Vistaにも対応しているらしいのでより安心だ。
インストール方法は他のサイトに詳しく書いてあるようなのでそちらに譲るとして、
とりあえずこのソフトのインストールがうまく出来て、接続に成功すれば相手のパソコンを
難なく手元で操作出来るようになる。
しかし問題は上記①の「直接相手に接続する」の問題のようにどう接続するかの問題が残る。
つまり、通常個人ではIPアドレスが時間が経つと変化してしまうものが多い。
したがって相手に接続するには変化する相手のグローバルアドレスをその都度知る必要が
あります。
これはプロバイダーとの契約上の問題で、固定アドレスを申し込める場合もあるがだいたいの
場合別料金で高くなるので、個人でサーバーを立てるような人以外はあまり必要ないので
あまり見かけない。
知人のパソコンを遠隔操作する場合などは大体の場合、相手は「パソコンに不慣れなだから
遠隔操作する」という様なお助け接続が多い事と思います。
「グローバルアドレスを調べて教えて!」と言っても、相手はどうやって調べたら良いかも
わからない場合が多いでしょう。またルーター越えのポートの問題もやっかいです。
もっともそんなやりとりを不慣れな相手とすること自体が大変な労力です。
そこで、相手のグローバルアドレス(接続先のアドレス)を知らなくても繋がるSkypeを
利用して遠隔操作する方法があったのでやってみます。
ソフト名はSkyGateForVNC Ⅱ
これを自分のパソコンと友達のパソコンにインストールする事でSkypeの機能を使って
「VNC」を接続できるようになります。
詳しい動作原理はここに任せるとして簡単に説明すると
Skypeのスーパーノードを使って相手と接続をする。これによりファイアウォールやルーターを
経由した通信も、特別な設定をしなくても接続が可能になるらしい。^^;
ただしこのソフトはシェアウェアなので少しお金がかかってしまう点と「Skype」と
「SkyGateForVNC Ⅱ」と「TightVNC」の3種類のソフトを起動しておかなければならない煩雑さが
ありますが、実際の使用感はとても優良です。
さて実際のやり方ですが、まず準備です。
サーバー側(遠隔操作されるパソコン)、クライアント側(実際に遠隔操作をするパソコン)両方に
1.以下のソフトをインストールします。
「Skype」
「TightVNC」
「SkyGateForVNC Ⅱ」
2.それぞれのパソコンで「Skype」でお互いが通信出来るのを確認します。
3.それぞれのクライアントのプライベートアドレス内環境で「TightVNC」の動作をテスト
しておく。
ご家庭で2台以上のパソコンをお持ちなら前もって自分の家庭内のルータ内、
つまりプライベートアドレスを使用して直接アドレスを指定して接続テスト
しておきます。
4.サーバー側(操作される相手側のパソコン)の整備
①レジストリを変更
「Skype」の機能を使って相手に接続する場合は接続先は[localhost]と
なります。
しかし 「TightVNC」はデフォルトでは[localhost]つまり自分自身は遠隔操作
出来ない設定となっていますのでレジストリを以下のように変更します。
レジストリエディタ等でレジストリを変更してください。
[HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREORLWinVNC3]
“AllowLoopback”=dword:00000000
↓     (0 → 1 に変更)
“AllowLoopback”=dword:00000001
②Skype, TightVNC サーバ が常に起動するように設定
③SkyGateForVNC II を起動
スタートアップで自動起動するか手動でその都度きどうするかは使い方によって
変更したほうが良いでしょう
SkyGateForVNC II の設定: Serverに設定しておく
5.クライアント(遠隔で操作する側)の設定
①Skype, SkyGateForVNC IIを起動する
SkyGateForVNC II の設定: Client
②VNC Viewer で localhost に接続
これで相手のアドレスを調べなくても「Skype」経由で「VNC」を使って遠隔操作出来ます。
ただ、問題は相手のパソコンのソフトのインストールやレジストリの変更は初心者等には
ハードルが高いでしょう。
自分で出向いて設定が出来ると良いのですがなかなか難しい問題です。
自分で自宅にWebサーバーをたてていてSkype、SkyGateForVNC II を使わずにやるなら
TinyVPNという仮想プライベート・ネットワーク・ソフトを使って相手ののパソコンを
自分の家庭内LANの一部にしてしまうのもいい手かもしれません。
今度、機会があればためしてみようと思います。
そのほかにフリーソフトではありませんが機能縮小してFree版を出しているLogMeIn Free
というものもあります。こちらはサーバー経由で相手を認識するので上記のような接続に
関する問題はなくなくなります。Freeでない商品のほうは、さすがに十分な機能を持って
いるようです。こちらもそのうちトライアル版でお試しして見ようかと思っています。

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