Windows11 24H2 ネットワークで出るSamba共有ホルダのエラー 解決しました

前前回の投稿、「Windows10、Windows11でネットワーク共有フォルダが見えない」 で、解決せずに残っていたWindows11 24H2へのバージョンアップで起こる問題に、解決策が見つかったので報告します。

Windows11も 24H2にバージョンが上がりましたが、それによってネットワークからLinuxのSambaサーバーにアクセスするとコンピュータ名までは表示出来るのですが、それを選択すると 「0x80070035のエラー」 となってしまう問題がありました。
それについて当方環境で解決したので報告します。

先日、ネットウォッチングをしていると、SambaサーバーがいつのまにかIPv6に対応していたと言う記事を見つけて読んでいました。最初「ふーん・・・」程度ではあったのですが。
よく考えると、当方のLinux Sambaサーバーは、自宅だけのアクセスなので運用はIPv4の設定しかしていないことを思い出しました。
SambaをIPv6に対応した設定にすると、もしかして・・・ 

”ビンゴ!!” でした。
見事、ネットワークコンピュータからSambaサーバーにアクセス出来たのです。

つまり

今回のWindows11 24H2ではネットワーク参照はIPv6のみで行われている
IPv4を使うときはIPv4アドレス指定(当たり前ですが・・・)でということです。

Linux Samba IPv6設定方法

現在のIPv6をifconfigで調べます。

~$ ifconfig
enp2s0: flags=4163<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>  mtu 1500
        inet 192.168.1.***  netmask 255.255.255.0  broadcast 192.168.1.255
        inet6 240d:1a:20d:****:***:****:****:****  prefixlen 64  scopeid 0x0<global>
        inet6 240d:1a:20d:****:***:****:****:****  prefixlen 64  scopeid 0x0<global>
        inet6 240d:1a:20d:****:***:****:****:****  prefixlen 64  scopeid 0x0<global>
        inet6 240d:1a:20d:****:***:****:****:****  prefixlen 64  scopeid 0x0<global>
        inet6 fe80::****:****:****:***  prefixlen 64  scopeid 0x20<link>
        ether 00:**:**:**:**:21  txqueuelen 1000  (イーサネット)
        RX packets 3821938  bytes 2640496488 (2.6 GB)
        RX errors 0  dropped 281279  overruns 0  frame 0
        TX packets 1929309  bytes 637162845 (637.1 MB)
        TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0

それを参考にSambaの環境ファイルsmb.confを書き換えます。

$ sudo nano /etc/samba/smb.conf

現在のGlobal Settingsのhosts allowに

[global]
hosts allow = 127.0.0.0/8 192.168.1.0/24

とIPv4の設定しか書いていません。先ほど調べたIPv6のそれを追記します。
それから、このSambaサーバーはどうせSMB3でしか動かさないので
server min protocol = SMB3
を追加しました。

[global]
workgroup = WORKGROUP
unix charset = UTF-8
dos charset = CP932
netbios name = ****

# 今回の追記
hosts allow = 127.0.0.0/8 192.168.1.0/24 fe80::/64 240d:1a:20d:****::/64

・・・他の設定必要に応じ いろいろ・・・
client max protocol =SMB3
client min protocol = NT1

# 今回の追記
server min protocol = SMB3

これで、リスタートをかければ無事Windows11からLinuxのSamba共有が見れます。
ただし、ユーザー認証を行わずに共有フォルダーにアクセスするゲストログオンでは、SMB署名を利用できないためWindows11では共有フォルダーは開くことができなくなっています。
それらの共有フォルダーがゲストログオンであるならローカルグループポリシーエディターを使い。
 1.Mycrosoftネットワーククライアント:常に通信にデジタル署名を行うを無効に。
 2.Lanman ワークステーションの安全でないゲスト ログオンを有効にするを有効に。
等の設定変更が必要です。

とにもかくにも見れたので、めでたし、めでたし!!

メーカー製 NASについて

IPv6の設定でWindows11が動いているということですので、古いNASはIPv4でしか動いていない可能性がありますので、それらNASはやっぱりWindowsのネットワークコンピュータに表示出来てもアクセス出来ず駄目でしょう。もちろん、IPV4アドレス指定でNASを開くことはできるのですが何かとストレスですね。新しいNASを買えということなんでしょう。
物価高なのに・・・お金がかかる時代です。